働くワンちゃん

月に一度ワンズのシャンプーでお世話になるお店。
メインがマッサージなのでスポーツドッグも来店して、
小さなお店なのにけっこう繁盛しているようだ。

犬がマッサージしてもらうなんて、
「何て贅沢っ」とは、わが亭主殿。
あんたが言ったら、ひがみにしか聞こえんよ~っと。


ときどき、そのお店で会うでっかい黒ラブちゃん。
行くと看板犬よろしくお店にデーンと陣取っているのだ。

けっこうな肉づきしてるから、やはり口から出てしまう。
「でっかーい肉級!クマさんみたい」

7歳で、シニア突入の年齢。
所々に白髪が混じっているが、
毛艶が良くて、お愛想もよくてやんちゃな仕草もする。
とにかく可愛い。
ついポッケに入ってるジャーキーをあげてしまう。(笑)

犬を預けながら
よそのワンちゃんをいじくりながらおしゃべりをするうちに、
そのワンちゃんが介助犬のオリバー君だと知る。

ここで遊んでいるのを見る限りは
介助犬だとはとうてい見えない。
はしゃぎすぎて、柵がぐらつく。(笑)

「本当はいっぱい走ったり、遊ばせたいと思ってるみたいよ。
でも、オーナーさんができないから、
週に一回はここへ来て、マッサージをして夕方までお預かり。
相当、筋肉が凝ってるのね。腕や背中がガチガチよ。
だから、二人がかりでマッサージ。
でも、さすがなのよ。
オンとオフがはっきりしてるの。
お迎えが来て、ハーネスをつけたらキリリと引き締まるのよ。
夕方までここで思いっきり甘えて行くのよ。
毎日、がんばってるんだもんね、オリバー」

いつも、尻尾振って
スリスリしてきて遊ぼうよ~なんて仕草しか見ていなかった
せいか、オンのときはどんなんだろうな。

一度は見たいと思っていたら、
偶然、駅のコンコースで車椅子のオーナーさんと
ヘルパーさんらしき人と一緒に歩いていたオリバーと
すれ違った。

時々、うちのワンズも社会化を兼ねて、
人ごみの中を歩かせることがある。
駅のコンコースは、騒音慣れることや
人にぶつからないように歩く練習にはうってつけ。
チワワのような小型犬はぼやぼやしてたら踏まれてしまう。
けっこう、神経を使うようだ。

車椅子の人を見かけると、
パピィやカウにも、特別なものではないのだという
メッセージを込めて(伝わっているかどうか???)
そーっと近づいてみたりもする。

その日、いつもより駅は人で混み合っていた。
犬がびくびくしないように、
人の邪魔にならないようにと進んでいたら、
向こうから見覚えのある犬の顔が見えた。

あれっ!やっぱり、オリバーだったんだね。

遊び友だちだったら声をかけていたはずだけど、
ハーネスを着けた犬を呼びとめてはいけない。
わたしは振り返ってオリバーの勇姿を見つめていた。

オーナーさんの障害がどの程度かわからないが、
頸部も固定されていたので自由に動かせる機能は少ないようだ。
オリバーのキリッとした表情と、あの人懐こい笑顔が交差して
心の中でエールを送った。
「カッコいいぞ、オリバー」

使命感を持つ犬って深みがあるのです。

人間もそうなのです。

コメント

非公開コメント